休業中に社会保険料を支払う必要はあるのか?
前回のブログでは「休業手当の基礎となる平均賃金とは?」というテーマでお話をさせていただきました。
今回のテーマは「休業中に社会保険料を支払う必要はあるのか?」について解説したいと思います。
休業の理由は人によって様々でケガや病気によって就業できなかったり育児や介護のために休業を余儀なくされることも多いことでしょう。
ケガや病気によって休業する場合は「傷病手当金」、育児の場合は「育児休業給付金」、介護休業の場合は「介護休業給付金」を申請することによって支給されます。
覚えていてほしいのはこれらの給付金は申請しない限りは支給されないということです。これを法律の世界では「申請主義」といいます。
年金の裁定請求なども同じです。
さて、本題に戻りまして労働者がこれら何らかの理由により休業を取得した場合の社会保険料はどうなるのでしょうか?支払う必要があるのかないのか?
結論から申し上げますと「休業中は社会保険料を支払う必要がある」が原則です。
通常ですと社会保険料の被保険者負担分は給与から源泉徴収されますが休業中は給与を支給しない会社が多く源泉徴収できないケースがほとんどです。
こういった場合に備えてどのように社会保険料を徴収するのかを就業規則で規定しておくことは非常に重要になってきます。
考えられる徴収方法としては
- 毎月振り込んでもらう
- 現金で持参してもらう
- 会社が立て替え払いしておき復職後払ってもらう
などが考えられますが未然にトラブルを防ぐためには就業規則の整備は不可欠です。
個人的には3.の立て替え払いはおススメできません。
なぜなら労働者が休業を取得してそのまま退職してしまうケースも多々ありえるからです。
こうなると保険料の回収が難しくなってしまいます。
上記で「休業中は社会保険料を支払う必要がある」が原則と申し上げましたがこれにも例外があります。
「産前産後休業」や「育児休業」の場合は事業主が申請することにより例外として社会保険料が免除されるのです。
知らなかったでは大損することになるので皆さん、申請することをお忘れなく!!
本日はここまで。
「休業中に社会保険料を支払う必要はあるのか?」についてでした。